写真同じです
縦に少し節のあるさらっとした紗紬のような象牙色の生地に、お太鼓にはぼんやりと緑色や杜若色の暈しが染められ、それを背景にして桔梗やススキの葉などが利休白茶色でシルエットのように描かれ、その手前には綺麗な紫・葡萄色のお花をつけて可憐に咲く桔梗が手描きで描かれた、初秋の野山の風景が浮かんでくるような、素敵な夏の九寸名古屋帯です。
日本画の心得があると思われる作家さんの力量が感じられるような、臨場感のある活き活きとしたお花の様子がとても素晴らしい図柄です。
背景の暈しに綺麗な色を使われているところにもセンスの良さが感じられますし、シルエットのように描かれたお花やススキの葉などの存在で、模様全体がとても立体的に目に映ります。
涼しげな秋の風情が伝わってくるような、とても瑞々しく雰囲気の良い素晴らしい帯となっています。
こちらの帯ですと、柔らかい素材の絽の無地系や江戸小紋、小紋などのお着物にも、夏大島や夏結城、夏塩沢、夏琉球絣などの夏紬のお着物類にも合わせていただけます。
いろいろなお着物と合わせやすい色使いとモチーフですので、お出かけ先によって着こなしを変えて、夏らしい装いをお楽しみいただけるのではないでしょうか。
綺麗な明るい紫の桔梗のお花がふっくらと咲いている様子がとても上手く表現されていて、装いの素敵なアクセントとなってくれそうです。
軽い素材でお使いいただきやすいと思われますし、見た目にも涼やかで本当にお洒落な雰囲気が感じられます。
ひと足早く秋の風情を取り入れて素敵に着こなしていただきたい、大変おすすめの一点です。
全体的にはとても良い状態ですが、関西巻きの面の前柄と手先の間の無地の部分に、ペンの先くらいの赤い染料飛びのような点が見られます。
また、総丈が長めとなっていますが、手先から約20cmのところで、帯芯を足されているようです。
ご着用にはどちらもほぼ問題はないと思われますが、そのため少々お値打価格とさせていただいております。
地の色は象牙色「和色大辞典 #f8f4e6」
花の色は葡萄色「和色大辞典 #522f60」
葉の色は苔色(こけいろ)「和色大辞典 #526615」
利休白茶「和色大辞典 #b3ada0」
背景の色は緑「和色大辞典 #3eb370」
杜若色(かきつばたいろ)「和色大辞典 #3e62ad」
をご参照下さい。